無事、手術が終わりました。

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頑張ったご褒美に、病院からウサギさんのぬいぐるみをプレゼント。




先週火曜日、術前の説明を受けに病院へ。
とても近代的な病院。
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Retinoblastoma科へ。
手術にも立ち会う女医さんが、
術後、どのような経過をたどるか、
とある女の子の様子をファイルに収めたものを見せてくれました。
見せてくれる前に、見たい?見れる?
とこちら側の意思を聞いてくれる心配りが温かい。
術後はやはり痛々しいものの、本義眼が出来たら見分けがつかない程。
少し安心。
でも、義眼を見せてもらったりして現実味が帯びたせいか、
やっぱり涙が出た。
すかさずティッシュをくれたり、本当に患者や家族の気持ちに寄り添ってくれる。

その後、彼女自ら私たちの滞在場所を案内してくれた。
そこは病院に隣接するホスピス。
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The Sick Children's Trustというチャリティー団体が運営しているホスピス。
とても綺麗に管理されていて、お部屋はまるでホテルみたい。
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トイレとバスルームは共同、
ラウンジや大きなキッチンもある。
遠い自宅から、我が子の看病に来るのは大変だからと、
困難な人達の為に無料で提供されている。
沢山の優しさの上に成り立つシステム。
私たち家族も助けられている。

明日には神様にお返しする瞳を、ずっとずっと見ていたかったけれど、
明日に備えて眠らなければね。
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翌朝7時半、Retinoblastoma科へ。
手術の順番は最後。
だけれどこの日はあまり混み合ってないから、禅の番は10時くらいと言われる。
いつものように、体重、血圧、体温、など測ったり。
待ち時間が長いので、プレイルームで遊んだり。
この日は、手術をする目の上の印を私が描き入れるように言われた。
スマイルマークを書いた。

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執刀医が来て、手術のリスクを説明された。
眼球を摘出する際、眼球が壊れるリスク。
万が一癌だった場合、がん細胞が散らばる。
どうか、無事成功するように。。。。

将来、まぶたが下がってきてしまったら、美容外科手術が必要になる場合もあると。
義眼台の種類など、教えて貰った。

10時。前の手術が押してて、11時くらいになりそう。
でもそろそろ、術技に着替えて。
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11時、麻酔室へ。
いつもはどちらかの親が一人のみの入室だけれど、
お願いして、夫も同伴で。
一緒にララバイを歌った。
麻酔のマスクを嫌がって取り払おうとする禅を、
ぎゅっと抱きしめて、歌った。
涙がこみ上げて、歌にならなかったけれど、がんばって歌った。
今振り返っても、この時が一番辛かった。

麻酔室から出て、看護婦さんが抱きしめてくれた。
強くなりなさい。
禅はまだもう一つの眼があるでしょ。と。
そうね、このRetinoblastoma(レティノブラストーマ)は両目の場合もあり、
両目を摘出せねばならない子もいる。
この看護婦さんは、そんな辛い状況を何度も見てきているのね。
うん、強くなる。
それでも涙が溢れて、個室に戻った後、
夫婦で抱き合って泣いた。
しばらく泣いたら気持ちが治ったので院内のカフェへ。
夫婦で何度も、これでいいのよね、、これしか方法がないのだものね、
禅の命を救っているのよね。と話した。
自分たちに言い聞かせるように。


13時半、麻酔から目覚めた禅に会いに行った。
手術は無事成功した。
義眼台はハイドロキシアパタイト大人サイズを入れてくれた。
目の筋肉を結合するので、動く義眼になる。
大人サイズなので、将来入れ替えるための手術もしなくて済む。
良かった。
少しして病棟へ。

案内されたのはトイレとシャワー完備の個室。
写っているのは私用のベッド。
明るく眺めの良い部屋でした。

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窓から屋外のプレイエリアが見えます。
元気になったらここへ行きたかったけれど、行きそびれたな。
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驚いたのは点滴がされてないこと。
自分で水を飲むのがベストなので、それを促す為に点滴がない。

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細々した雑用までこなしているのでてっきり看護師さんかと思っていたら、
実は小児科医の女医さんだった。
こまめに禅を見に来てくれ、あなたの事もちゃんと面倒をみるからねと言ってくれた。
心細かっただけに、その一言がとても嬉しかった。

禅はもうろうとして大概眠っているのだけど、突然体を震わせ泣く。
抱きしめてなだめると、もう離れまいとぎゅっと引き寄せる程抱きついてくる。
今までそんな風に腕を絡ませる事がなかったから驚いた。
少し落ち着くとまた眠りにつく。その繰り返し。
よほど怖かったんだね。
手術中、麻酔で意識がなくてもたまに聞こえてくる声に、
マミーの声もダディーの声も聞こえないから、
きっと心細かったんだね。

鎮痛剤は8時間おきのニューロフェン、6時間おきのカルポル。
女医さんが測って持ってきたものを、私が与える。
どんなに甘く美味しく味付けされてても、禅は薬が嫌いなので、
与えるのが至難の技。
泣いてたまたま口が開いたのを狙って、スポイトで入れる。の繰り返し。
ただ、この二つでも頻繁に震えて泣きながら起きるので、
モルヒネも追加。それでも状況が変わらず、
結局、夜から点滴をする事に。
この日朝6時半から一切水分を取っていなかったにも関わらず、
水を飲ませようとしても拒否するので、仕方なし。
点滴をしたら震えて泣く事もだいぶ減った。

夫はホスピスへ戻り、私が一緒に病室に泊まる。
3時、6時の薬の時間は起こされて、薬を与えなければならなかったけれど、
点滴のおかげで、薬の時間や血圧の計測以外で起きる事なく、
私もある程度眠る事ができた。

翌朝、TVを観られるようになったよ。
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包帯が取れちゃって、まるで帽子状態。
なんども巻き直してもらったものの、どうしても取れてしまうのと、
見える目にもかぶってしまって嫌がるので、この後は取った状態にしてもらった。

12時、テープを取る。
粘着質のテープなので、痛くないように時間をかけてとってくれます。
子供に負担がないように、気をそらすエンターテイニングもしてくれて。

エンターテイニングマシーン登場。
天井に絵を浮かび上がらせたり、ミラーボールがあったり、すごい。

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でも結局はペパビッグが一番有効だったみたい。苦笑
これも病院のipad。
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こうやって気をそらしながら、ゆっくり剥がしていきます。
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とってすぐから、少し目が開く事ができて、
術後用の義眼のおかげで、それほどショックを受ける事もなかった。
この仮の義眼は穴が空いていて、目薬が浸透するように出来ている。
これを6週間ずっとつけたままにします。
有窓義眼は、青と茶色があって、禅のは青を選んだよ。

義眼のケアグッズが入ったバッグと、薬、
ご褒美のウサギさんをもらって退院。
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家に帰り、自分のコットへ入れたら、
震えて泣く事もなくぐっすり眠ってくれた。
日本では入院一泊のみって、信じられないかもしれないけれど、
結局家が一番落ち着くから、最良なのかも。
もちろん、何か問題があったら退院させてくれないしね。
何が何でも一泊のみってわけではないから、安心。
NHSは、必要最低限の事しか基本的にはしないけれど、
必要な時には本当に手厚くサポートしてくれる。
子供に対してはなおの事。
今日も夫宛に、Retinoblastoma科から禅の状況を確認する電話があった。
まだ腫れが引いてない事を不安に思う夫は、その事を聞いたけれど、
表面だけではなく内部自体も腫れているので、
腫れが完全に引くには10日ほどかかるが、
ちゃんともとどおりになるので安心してくださいって。
こちらが安心するように、ちゃんと話を聞いてくれて、ちゃんと説明してくれる。
ありがたいなぁ。

仮の義眼だけに瞼を持ち上げる事ができない。
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手術の前々日、担当の看護師さんから自宅に電話があって、
帰宅前だというのに、時間をかけてたくさんお話ししてくれた。
術後2週間ほどしたくらいから、怒りや悲しみがあふれる事があると思うけれど、
それは普通の事だから、と言ってくれた。
まだ、その感情には直面していないけれど、
きっとその頃くらいに、義眼を外した姿を見ることになるのかな。
目らしきものがない姿を見たら、やっぱりきっとショックだろう。
目をそらしたくなるかもしれないだろう。
でも、ショックな顔を禅には見せないし、
目をそらさないよ。
ありのままの禅を受け入れて、愛するからね。
瞳のないお目目だって、愛しいからね。

先日、義母をヒースローの高速バス乗り場まで送った時に、
禅をバギーに乗せて少し歩いた。
昨日、夫が公園へ禅を連れて行った。
やっぱり今までとは違った。
禅を見て、見なかったことにする、気がつかないふりをする人がいる。
でも、気持ちはわかるよ。私もそうだった。
どうして良いかわからないのよね。悪気がないの、わかってる。
ただ、その変化が辛い。
人にどう見られてる、を気にしているのではない。
禅が、その周りの変化にどう感じるのか。
ヒースローのエレベーター内で、禅は相変わらず見知らぬ人に
いないないばーをしていた。(実際は、Booo!だけど)
今までなら、誰もが禅に笑顔を返してたけれど、
気がつかないふりをする人がやっぱりいて、
禅はなんどもBooo!をするんだけど、無反応。
寂しい顔をする禅をみて、心が痛かった。
でも、誰のせいでもないのよ。
誰が悪いわけでもないのよ。
私が代わりに、とびきりの笑顔で撫でてやった。

これから本義眼ができるまで、数ヶ月間。
いろんな事があるかもしれないけれど、
たくさんの優しさに助けられてる。
頑張れる。

instagramやこちらにメッセージを下さった皆さん、
お一人お一人の心のこもった優しさに、たくさん助けられました。
どうもありがとう。

禅も、私たちも元気です。
あとは、来週の病理検査の結果次第。
どうか癌ではありませんように。
眼球内に収まっていますように。。。

自家製ラーメンを食べる禅。
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大人はつけ麺で。
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Roseお姉ちゃんも元気だよ。
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by tanyajohnson | 2015-09-14 23:59 | Trackback
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